【台風・地震対策の停電対策】非常時の停電に備えるには?「家庭用蓄電池vs発電機」徹底比較して解説!
はじめに
大雨や台風のシーズンになると心配なのが「停電」です。電気が止まってしまうと家電製品が使えなくなってしまい、私たちは一瞬にしてほとんど何もできない状態になってしまいます。停電は短時間で解消するとは限らず、数日~数週間続くことも。そうなると、もはやお手上げ状態です。
日頃より、毎日の生活が電気をはじめ、水道やガス、通信網などのインフラに支えられていることにもっと感謝をするべきなのかもしれませんね。
とはいえ、自然災害発生などによる停電時に、自力で電力を確保する方法がないわけではありません。代表的なものの一つは「家庭用蓄電池」、もう一つは「発電機」です。
どちらも停電時に電気を使えるようになる、という意味では同じですが、その仕組みは大きく異なります。では家庭用蓄電池と発電機、どちらが非常時の停電対策として便利で有効なのでしょうか?
今回は家庭用蓄電池を知り尽くしたプロの見地から、家庭用蓄電池と発電機それぞれの特徴やメリットやデメリットを細かく掘り下げて比較し、どちらがどういう場面でどのように有効なのかを解説していきたいと思います。
家庭用蓄電池の基本
まず、家庭用蓄電池の基本的な部分に触れていきましょう。「蓄電池」は「別の所で作られた電気を溜めるための装置」です。前提として、蓄電池は自力で電気を作り出すことはできません。
どのように蓄電池に電気を溜めるのかというと、ご家庭の電気回線と接続する、またはその他の電力源と接続して蓄電することで、蓄電池に電力を蓄えます。
家庭用蓄電池への効率的な蓄電の方法として、「太陽光発電システム」で発電した電気や、電力会社から、電気料金の安い深夜電力を買って蓄え、その電力を使うことで、高い電気代の節約効果を得ることができます。
家庭用蓄電池のメリットは?
メリット1:太陽光発電システムと組み合わせることで大きな節約効果
家庭用蓄電池の一番のメリットは「太陽光発電と組み合わせると大きな節約効果が生まれる」ことです。特に、既にご家庭で太陽光発電システムを使っている方には家庭用蓄電池は必須のものとなっています。
太陽光発電システム単体では、電気を発電することは出来ても、蓄電することはできません。太陽光発電で発電した電力から余った分の電気は、「売電」という形で、電力会社に固定価格で買い取ってもらえます。この時「FIT(固定価格買取制度)」という制度を利用するのですが、FITは10年で終了してしまいます。FITの終了後に売電をする場合、FITが適用されていた時より、大幅に安い価格でしか売電ができなくなります。
また、電力会社の電気料金も年々高くなっています。FIT終了後、安くなった余剰電力を自家消費型にスイッチすることで、電力会社から電気を買う量はグッと抑えられますので、結果、電気代削減に繋がります。更に家庭用蓄電池があれば、停電時にも普段のように電気のある生活を送る事ができます。
メリット2:平常時も使えるのでお得。非常時に出したりその後しまったりする必要がない
家庭用蓄電池は非常時に限らず、平常時にも使えますので、継続して節約を行うことができます。また、家庭用蓄電池は設置してしまえば、停電時に倉庫から出して、停電が解消したらまたしまって‥などの手間は必要ありません。
発電機の場合は、使う時にはわざわざ持ち出してきて、燃料を入れたりする必要がありますし、出力の大きい発電機ですと重量も相当重たいので、移動と設置だけでも一苦労です。対して蓄電池は停電時に手動または自動で切り替えを行うだけですので使う時に手間もかかりません。
メリット3:家の中の家電製品が使える
家庭用蓄電池は家の電気配線に接続しますので、停電時に家の中の家電製品を移動させることなく使うことができます。家庭用蓄電池の機種によって、家の中の1部屋だけに電気を供給するタイプと、家の部屋全部に電気を供給できるタイプがあります。
発電機の場合は基本的に屋外で動かしますので、屋外で家電製品を使うか、屋内の使いたい家電製品のところまでケーブルを伸ばす必要があります。
メリット4:太陽光発電システムがあれば燃料代ゼロも可能
家庭用蓄電池に蓄電をする場合、太陽光発電システムがない場合は電力会社の電気を買って行いますが、蓄電を電気料金の安い夜間に行うことで、燃料代がわりの電気代を抑えることが可能です。さらに太陽光発電システムがあれば、太陽の光で発電した電気を家庭用蓄電池に溜めるので、実質的な燃料代をゼロにすることも可能、ということになります。
メリット5:騒音や排気ガスなどの心配が要らない
実際には家庭用蓄電池も動作音はするのですが、発電機で使われているエンジンのような、耳につくほどの音ではありません。また、燃料を燃やしたりはしないので、排気ガスの排出などの心配も無用です。周囲や環境に優しい点も家庭用蓄電池のメリットといえるでしょう。
家庭用蓄電池のデメリットは?
デメリット1:家庭用蓄電池単体で使う場合、費用対効果があまり高くない
家庭用蓄電池のデメリットの1つ目は「家庭用蓄電池単体で使う場合には費用対効果があまり高くない」点です。前述の通り、家庭用蓄電池は太陽光発電システムと連動することで、非常に高いパフォーマンスを発揮できます。太陽光発電システムがない場合は、電力会社から電気を買って蓄電するしか方法がなくなるため、費用対効果が薄れてしまうのです。
デメリット2:初期の導入コストがかかる
家庭用蓄電池の2つ目のデメリットは「初期の導入コストがかかる」点です。家庭用蓄電池の導入には初期段階でそれなりのお金が必要になります。しかし家庭用蓄電池の製品価格は年々安くなってきており、初期投資分のコストを電気代の節約で回収することは難しくなくなりました。
私たちエコワークでは、ニチコン製の家庭用蓄電池を熊本で最も安くご提供させていただいており、導入コストの面でもお客様に、お役に立てると自負しております。家庭用蓄電池の導入をお考えの方は、是非エコワークに一度ご相談頂ければと思います。
ここまでは家庭用蓄電池の基本的な仕組み、メリットとデメリットを上げてきました、次は家庭用蓄電池のライバル?となる発電機について、同様に掘り下げていきます。
発電機の基本
まず発電機とは、呼んで字の如く「電力を作り出す機械」のことを指します。アウトドアで家電製品を使いたい時などに、持ち運びができるポータブルなものから、工事現場などで電気の必要な工具を動かす時などに使う中型クラスのもの、病院やオフィスビルなどの非常用の電源として機能させるための大型のものまで、実に様々な製品があります。
発電機はガソリンや軽油、カセットボンベのガスなどの燃料を燃焼させてエンジンを動かすもので、電力が必要なときに稼働させて電力を生み出します。発電機は元々屋外で利用することが多かったのですが、最近は自宅に導入する方も増えています。
発電機のメリットは?
メリット1:ラインナップが豊富で、必要な発電容量に合わせて製品が選べる
発電機の1つ目のメリットは「製品ラインナップが豊富」な点です。発電機は発電容量の少ない小型のポータブルタイプから、大出力な発電容量の大型のタイプまで、用途に応じた製品が販売されているため、選びやすいのが特徴です。
屋外でちょっとした工具を使う程度であれば1,000W以下くらいの出力の発電機でも十分です。さらに出力の大きい発電機の場合ですと、停電時に家のなかの必要な家電製品を動かす電力を賄うことも十分可能で、発電機1つで冷蔵庫を動かすこともできます。もともと屋外の工事現場などで使用することを想定して作られているので、頑丈で耐久性もあり、製品によっては200Vも使用可能なので、電気自動車のバッテリー充電などまで行うことも可能です。
メリット2:家庭用蓄電池と比較するとコストを抑えて導入できる
発電機の2つ目のメリットは「コストを抑えて導入することができる」点です。発電機は家庭用蓄電池を比べると導入コストはかなり抑えて導入することができます。発電機の大きさによって当然値段は異なってきますが、同じ出力の家庭用蓄電池と比べても、半額~それ以下で導入することも可能です。また、設置工事が不要ですので、工事費の部分でもコストが抑えられます。
発電機のデメリットは?
デメリット1:重量が重たく、大型になると使う場所まで移動させることが大変
発電機のデメリットの1つ目は「運ぶのが大変なくらいの重量がある」点です。発電機は出力が小さいものでも20kgくらいの重さがあります。20kg程度なら、大人の男性であれば一人でも運べるかもしれませんが、家庭で非常用の電源として使用するのに適した、2,000W以上の出力を持つ製品になると50~60kgほどの重さになるため、発電機を使う場所まで、大人の男性2~3人で運ばなければいけないでしょう。
発電機は通販でも簡単に買うことができます。重さのことを考えずに購入してしまうと、重たすぎて運べない、というようなことも起こりがちです。
デメリット2:発電機の稼働には燃料が必要。かつ燃料を燃やすことで排気ガスや一酸化炭素が出る
発電機のデメリットの2つ目は「稼働に燃料が必要」「燃料を燃やすことで排気ガスや一酸化炭素が出る」ことです。発電機はエンジンを動かして発電するため、ガソリンや軽油、ガスなどの燃料が必要です。また、自動車のエンジン同様、燃料を燃やすことで排気ガスや一酸化炭素などが排出されてしまいます。
デメリット3:発電機の屋内使用には危険性がある
発電機は稼働時に排気ガス、一酸化炭素など有害物質を排出します。ですので、発電機の使用において特に気をつけなければいけないのは「発電機を屋内で使う」場合です。決して屋内の密閉された空間で発電機を使用してはいけません。最悪の場合、一酸化炭素中毒を起こす危険性があります。屋内で発電機を使う場合は窓のある場所で充分に換気を行う必要がありますし、基本的に発電機は、屋外で使用するものと考えておく方が安心です。
デメリット4:燃料の保管・取扱いには細心の注意が必要
「燃料の保管や取扱いには細心の注意が必要」な点もデメリットになるでしょう。発電機の主な燃料はガソリンや軽油などです。特にガソリンは揮発性が高く、容器の保管場所や保管状況に注意を払いましょう、特に高温になる場所や、火元の近くに容器をおくことは厳禁です。最悪の場合、引火して火災が発生してしまう可能性があります。また、ガソリンは必ず専用の容器に保管しましょう。灯油用のポリタンクにガソリンを入れて保管するなどもっての外です。
また、ガソリンや経由は時間の経過で劣化しますので、長期間の保存は避けたほうが無難です。
デメリット5:使用する燃料の量に対して発電効率が低い(燃費が悪い)
「使用する燃料の量に対して意外と発電効率が低い」こともデメリットです。
発電機は元々屋外での使用を想定して作られているからかと思いますが、発電機は燃料に対する発電効率(燃費)という点についてはさほど重視されていない感があります。ガソリン、軽油、ガスいずれのタイプであっても使用する燃料の量からすると稼働する時間が短く、結果として発電量もあまり多くはならないため、燃費としてはよくない方になってしまいます。
ズバリ!家庭用蓄電池と発電機、停電対策にはどちらが便利?
ここまで、発電機と蓄電池のメリット・デメリットを上げてきました。それでは、ここから本題の『停電対策には家庭用蓄電池と発電機どちらが便利か』を判断していきたいと思います。
結論:「時と場合によって異なる」が、家の停電対策の備えとして考えれば家庭用蓄電池に軍配が上がる
結論を申し上げますと「時と場合によって異なる」というのが正しい答えだと思います。ただし、災害などの非常時に電力を確保して、平常時のような生活を家で送るための観点で見れば、家庭用蓄電池の方が効率や便利さの面から考えて優れていると思います。
例えば、自然災害による停電の場合ですと、「どれくらい長さの停電なのか」で大きく変わってきます。仮に数時間~1日程度の短い停電で済むのであれば、発電機で停電の復旧までを何とか凌ぐほうが導入コストの面から見てお手軽です。
ところが停電が長期化してしまうと、発電機は燃費が良くないため、どんどん燃料代がかかるようになってしまいます。1日以上続くような長期間の停電に備えるのであれば、大容量の電力を蓄えておける家庭用蓄電池の方が安心できるかと思います。
また、太陽光発電システムを併用できる場合でしたら、長期間の停電時であっても、太陽光発電で電力を継ぎ足しながら電気を使い続けられるため、さらに安心です。
発電機の方が便利な場面はやはり「屋外で電気器具を使う場合」になります。発電機は電力供給のない場所でもその場で電力を作り出すことができる点は魅力です。小型の発電機であれば持ち運びもそこまで問題にはならないでしょう。ポイントとして、発電容量の容量が小さな発電機では、ドライヤー・炊飯器・電気ヒーターなどの電熱器具は使えないので注意が必要です。
今回のまとめ
いかがでしたでしょうか。今回は非常時の停電対策の方法として、家庭用蓄電池と発電機、それぞれの特徴やメリット、デメリットについて考えてみました。
家庭用蓄電池と発電機、それぞれに良い面があり、例えばアウトドアなど短時間で活用する場合であれば、発電機の方が費用も安く抑えられますし、持ち運びできる点も優れています。しかし、長期間の停電時への備え、非常用電源としては、太陽光発電と組み合わせて、継続的に電気を使うことができる家庭用蓄電池の方が向いているといえます。
理想を言えば、どちらか一つの方法に頼るのではなく、家に太陽光発電システム+家庭用蓄電池を導入し、予備の備えとして小型の発電機も倉庫に入れておくなどすればさらに万全です。特徴と利点が異なる、家庭用蓄電池と発電機を上手に活用することで、自然災害などの非常時においても安心して電気を使える暮らしが送れるようになると思います。
「電気を上手に使う暮らし方」株式会社エコワークにご相談ください
私たち株式会社エコワークでは、太陽光発電システムや家庭用蓄電池、オール電化などを通じて、お客様の「電気を上手に使う暮らし方」を実現するためのお手伝いをさせていただいております。特にニチコン製の家庭用蓄電池につきましては熊本で一番安い価格でご提供をさせていただいております。
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